天マチファスナー
トートバッグの口の閉め方ーその2
2021年12月末より販売開始した本革カバードトートで採用している「天マチファスナー」。
トップをファスナーで閉められる所謂ファスナートップを「天ファスナー」、トップを閉めた時にマチが出来る様に蓋(カバー)を付けたものを「天マチ」、これを組み合わせてトップに蓋があってファスナーで閉められる構造を「天マチファスナー」などと言われています。
蓋の付け方は、上から下に垂らす形と、下から上向きに立てる方法の大きく2種類ありますが、オイルレザー製のカバードトートでは後者の構造を選択しました。
それぞれのメリットとデメリットを比較すると...
まず、採用しなかった、上から下に垂らす構造ですが、メリットは①蓋を最上部に取り付けられるので、蓋を閉めた時の室内高さが最大で使える。②蓋を開けている時、蓋が下向きなので重力に逆らわず邪魔になり難い。③見返しの革が節約できる(構造にも因ります)などが考えられます。
逆にデメリットは、蓋を閉める時、ファスナーが少し下の方にあるので、スライダーが掴み難くくて閉め難い時がある(構造に寄ります)くらいでしょうか。
カバードトートバッグで採用した、蓋を上向きに立てる場合は、前者の裏返しになるので、デメリットの方が多いのかもしれません。
敢えて後者(蓋を上向きに立てて取り付け)を選択し理由は、蓋を利用した隠しポケット(あおりポケット)を付けたかったからです。蓋を開けずに財布やパスケースなど大事な物を取り出せる、目立たないポケット。隠しポケット自体はとりたてて目新しくはないですが、この様なコンベンショナルなトートバッグでは見かけないので(見逃しているだけかもしれません)、是非取り入れたかった仕様です。
それと職人さんが上向きの方がやり易そうだったので。
どちらがお好みでしょうか?ご意見有ればお問い合わせからお願いします。